Home > ダイヤモンド用語集
あ行
- アイデアル・カット
- ラウンド・ブリリアント・タイプのダイヤモンドで、トルコフスキーが数学的に算出したプロポーションのダイヤモンドを宝石業界ではアイデアル・カットと呼んでいるが、最近ではこのアイデアルカットに匹敵するプロポーションが複数存在することが科学的に証明されている。
- インクルージョン
- ダイヤモンド中に包有される他の鉱物の総称で、結晶インクルージョンとしてはダイヤモンド、ガーネット、オリビン、ダイオプサイド、スピネル、グラファイト、ヘマタイト、マグネタイト、パイロォタイトなどがある。
また劈開、割れ、成長線、双晶線などもインクルージョンとして取り扱われる。
- エタニティリング
- 小粒の宝石が一周するようにデザインされているタイプのリング。永遠に変わらない愛情と感謝の気持ちを示すものとして、結婚記念日などに夫から妻に贈る指輪です。
エタニティ=永遠という意味から名づけられました。
- エンゲージリング
- エンゲージリングは婚約指輪。男性が女性に婚約の証として渡す。
プロポーズするときに渡す指輪。結納品のひとつとして「結美輪」として納めることもあります。
か行
- カット・ポリッシュ
- 原石を切断、研磨し、研磨済みダイヤモンド(Polished diamond)にすること。およびダイヤモンドルースの状態の程度。
- カラーとカラー・グレード
- ダイヤモンドの美しさ、価値を決定づける要素の1つでダイヤモンドの色調をいう。
通常ダイヤモンドは極く僅かな緑がかった黄色をしており、カラー・グレードはこの微妙な色あいの比較で、マスター・ストーンを用いて行う。
- カリナン (Cullinan)
- 3106カラットの重量を誇る史上最大のダイヤモンド原石。
英国のエドワード7世に献上され、9個の大きな石と96の小さな石に分けられカットされた。
その内の1つであるカリナンI(530.20ct)はペアシェイプで「アフリカの星」と呼ばれており、カットされたダイヤモンドの中でも世界最大級のもの。
タワー・オブ・ロンドンに保管されている。
- キンバーライト
- 橄欖岩で殆んどのダイヤモンドの母岩である。地中から噴出して固化したものでブルー・グラウンドとも呼ばれ、風化によってイエロー・グラウンドに変化する。
- キンバリー
- 南アフリカ共和国の州のひとつ、北ケープ州の州都キンバリー。この地域にダイヤモンド鉱山が多い。
- キンバリーレポート
- キンバリープロセス証明書。キンバリープロセスとは、ダイヤモンド原石の国際認証制度のことで、アフリカの紛争の資金源になっているダイヤモンドの不正取引を阻止する制度です。
わが国では2003年1月10日よりこの制度が導入され、原石の輸出入ともにキンバリープロセス証明書が必要になりました。
- グレード
- ダイヤモンドの品質価値は4Cで示される。カラー、クラリティ、カットなどの等級評価することをグレードという。
- クラウン
- 宝石のカットにおいて、上部の面を指す。下部はパビリオン。
- 蛍光性
- ダイヤモンドは紫外線が当たると青色等の蛍光を発するものがあります。
- 結晶インクルージョン
- ダイヤモンドに含まれるダイヤモンドまたは他種鉱物の結晶包有物をいう。
よく発達したダイヤモンドの結晶を包有したダイヤモンドは子持ちダイヤモンドといわれることがある。
- コンクッション・マーク
- ダイヤモンドが硬く鋭い物体に激突したときに生ずる微少な劈開を伴う傷痕。長期間使用したダイヤモンドに見られる場合がある。
さ行
- 再カット
- 研磨済ダイヤモンドを何らかの理由により再研磨すること。
- 重量比
- ダイヤモンドの直径に対する全重量についての詳細。
- シンチレーション
- ダイヤモンドの光のきらめき。
照明、ダイヤモンド、観察者のいずれかが動いた時、ファセット(研磨された面)から閃光またはきらめきが生ずるが、この光のフラッシュ効果をシンチレーションという。
- セッティング
- リングに宝石を留める方法のこと。
爪宝石を留める部。デザインにも影響し、最近ではこの部を目立たせないのが流行。逆に爪でダイヤモンドを大きく見せるデザインもある。
メレー小粒(0.2カラット以下)の石。中石の周りを飾ったり、パヴェリングのように敷き詰めて使う。
- ソリテア(ソリテール)
- 中石ひとつのリング。これの立て爪が代表的なエンゲージリング。
た行
- 耐久性
- 壊れにくさ、衝撃に対する耐性のこと。ひっかき傷への耐性を表すモース硬度とは異なる。
ダイヤモンドはひっかき傷や緩やかに加えられる圧力には非常に強いが、瞬間的な衝撃(金づちで叩くなど)には弱い性質を持っている。また、ガードルが極めて薄いダイヤモンドは欠けやすい。
- 立て爪
- セッティング方法のひとつ。
立てた爪でセッティングして石を持ち上げることで、ダイヤモンドに光が入るように工夫されている(エンゲージリングの定番となっている6本爪は、ティファニー社の考案)。
- 着色ダイヤモンド
- 放射線照射によって人工的に着色したダイヤモンドで、黄色、褐色、緑色、青色、ピンク、赤など各色の着色ダイヤモンドがある。
着色ダイヤモンドの鑑別には分光光度計、FT-IR、ラマン分光分析装置などが有効である。
- ディスパージョン
- 宝石にみられる光の効果で特にダイヤモンドの美しさを構成する要因の一つ。
ダイヤモンドに入射した白色光が内部で屈折反射を繰り返し、白色光を構成する各々のスペクトルに分解され"虹色"を示す。ファイアと同じ。
ダイヤモンドのディスパージョンの数値は0.044で調和のとれたディスパージョン(ファイア)を示す。
- デビアス
- ダイヤモンド鉱山会社であり、世界のダイヤモンド業界をコントロールをしながら価格を維持し、かなりのシェアを独占している会社。
「婚約指輪は給料の3ヶ月分」「結婚10年目にはスウィート10ダイヤモンド」「ダイヤモンドは永遠の輝き」「ダイヤモンドトリロジー」など数々のプロモーションを成功させてきた。
小売業のデビアスブランドと区別するため、現在ではDTCと呼ばれています。
- テーラー・バートン (Taylor-Burton)
- イギリスを代表する俳優リチャード・バートンが妻であるエリザベス・テーラーの誕生日に贈った69.42ctのペアシェイプ形のダイヤモンド。
このダイヤモンドはプレミア鉱山でとれた240.75ctの原石をハリー・ウィンストンが買ってカットさせたもので、最高の品質であるDカラー、Flawlessの宝石。オークションでカルティエが落札し、その後リチャード・バートンが購入したものです。
モナコのグレース王妃のパーティーにエリザベス・テーラーが着けて出席するなど話題を呼んだこのダイヤモンドも1978年にリチャード・バートンと離婚したエリザベス・テーラーによって競売にかけられ、現在はサウジアラビアに渡っていると言われます。
は行
- パヴェ
- メレなどを敷き詰めたもの。フランス語で石畳の意。
- ファイアー
- スペクトル(光が虹色に分散すること)カラーに分散する光の外観または程度。
- ファンシー・カラー
- ダイヤモンドのなかには魅力的な色調をもったものがあり、ファンシー・ダイヤモンドと呼ばれている。ダイヤモンドの色としてはブルー、イエロー、オレンジ、グリーン、ブラウン、ピンクなどがある。
放射線処理によって人工的にも着色できる。
- ファンシー・カット
- ラウンドブリリアントカット以外のカット形式のものをファンシー・カットと呼ぶ。マーキス、エメラルド、ハート、ペア、その他のカット形式。
- フィニッシュ
- ダイヤモンドの4C評価の1つであるカットの評価は、プロポーションとフィニッシュによって総合評価される。
フィニッシュはダイヤモンドのシンメトリー(ダイヤモンドの形状、ファセットの対称的な配置と場所の正確さ)とポリッシュ(研磨済みダイヤモンド表面状態あるいは研磨後に生まれたブレミッシュ)の項目から成り、それぞれの項目についても評価される。
- 伏せ込み(ふくりん留め)
- 地金の枠が石を取り囲むようにして留めるセッティング。出っ張りが少なく、普段使いしやすい。
- ブライトネス
- ダイヤモンドを真正面から見た時、外部内部のファセットから反射されて見える白色の光。
ダイヤモンドの3つの効果の1つ(シンチレーション、ディスパージョン参照)。
- ブリリアント・カット
- ダイヤモンドのカット形式の1つで、クラウン側33ファセット、パビリオン側25ファセットの合計58ファセットをもつ。このカット形式はダイヤモンドの光の効果を最高に引き出す。
ラウンドカット以外にオーバル、マーキス、ペア、ハートシェイプカットなどのファンシー・カットもある。
- プロポーション
- ダイヤモンドの4C評価の1 つであるカットの評価は、プロポーションとフィニッシュによって総合評価される。
プロポーションはダイヤモンドの深さ、ガードルの厚さ、テーブル径、ファセットの角度などの要素を含む。
プロポーションの優劣は、ダイヤモンドの美しさに大きく影響する(フィニッシュ参照)。
- ポイント
- ダイヤモンドの重さをあらわす単位で、1/100カラットを1ポイントという。
1カラットは100ポイントとなるので、たとえば0.12カラットは12ポイント、0.02カラットは2ポイントとなる。厘と同じ。
- ホープ (Hope)
- ワシントンのスミソニアン博物館に所蔵されている45.52カラットのブルーダイヤモンド。
元々インドにあった大きなブルーダイヤモンドの一部がこのホープのダイヤモンドになった。
1668年にルイ14世に売られて以来、持ち主を次々と不幸に陥れた宝石として知られる。このダイヤモンドを受け継いだルイ16世と王妃マリー・アントワネットはフランス革命で断頭台の露と消え、その最中であった1792年に窃盗団に盗まれ紛失。
1830年、44.50ctとなった件のブルーダイヤモンドが実業家ホープの宝石コレクションとして再登場。
ホープ家では不慮の死や不幸が続き、その後の持ち主も不運に見舞われた。なお、この宝石にまつわる悲劇的な物語は大きく脚色された部分が多い。
- ポリッシュ
- ダイヤモンドの研磨。研磨状態の程度。
ま行
- マスターストーン(つけ石)
- ダイヤモンドのカラーをグレーディングする際に基準となる品位のダイヤモンド。キー・ダイヤモンドとも呼ばれている。
- マリッジリング
- マリッジリングは結婚指輪。結婚式に教会で交換するリング。日常既婚者のしるしとして薬指にはめていることが多い。
- モース硬度
- ドイツの鉱物学者、フリードリヒ・モースが考案した鉱物や宝石の硬度を表す基準。
宝石がどの程度の引っかき傷に耐えうるかを測り、10段階の等級に分類した相対硬度。
硬度2の石で引っかくと傷つくが、硬度1の石では傷つけられないものは、1(1/2)と表示している。
ら行
- リージェント (Regent)
- フランス・ルーブル美術館に展示されている140.50ctのダイヤモンド。ホープダイヤモンド同様、不幸の宝石として知られる。
1701年にインドのダイヤモンド鉱山で410ctの原石が発見され、それを隠して逃走した鉱夫は、乗り込んだ船の船長に海に投げ込まれ死亡。
船長はその原石をインド商人に売り渡し、商人は英国人知事サー・トーマス・ピットに売りつけた。サー・トーマスは原石を研磨し、現在に残るリージェントダイヤモンドが誕生させた。
その後フランスのオルレアンズ公爵が購入、王冠に輝いていたこのダイヤモンドはフランス革命の動乱の最中で盗まれた。フランス共和国政府はこの貴重なダイヤモンドを接収し、後にナポレオンの儀式で使用する剣の柄に嵌め込まれた。
- ルース(裸石)
- セッティングされていない石のこと。
- 枠&空枠
- 宝石(メインストーン)を除いた、すべての部分。
- 4C
- ダイヤモンドの価値はクラリティ(Clarity)、カラー(Color)、カット(Cut)、カラット(Carat)の4つの要素で決定される。
この4要素の頭文字をとって4Cという。