宝石の賢い購入方法

販売価格を高くする中間問屋の存在(5段階流通)

戦後、日本の宝石業界では一般的に「海外からの仕入れを行う輸入業者・大問屋・中間問屋・問屋」という流通経路を経て、最終的に小売店である百貨店や宝石店へと流れていました。
その結果、宝石・宝飾品の国内販売価格は売り手の論理で決められ、適正価格とは言いがたい不明瞭な価格となってしまうことが当然のことのようになっていました。

また、小売店(宝石店)は問屋に依存するばかりで、宝石・宝飾品の原価や価値を見極める眼を持つことがなく、単純に仕入れ価格に利益を上乗せした販売価格を設定して販売するのみでした。
そのような状態では当然、お客様へのしっかりとした商品説明ができるはずもなく、買う側だけでなく売る側も「何だかよく分からないけど高いものだからいいものだろう」という、曖昧な販売および購入を行ってきたのです。

5段階流通の流れ

  • 輸入業者
  • 大問屋
  • 中間問屋
  • 問屋
  • 小売店

新しい宝石小売店(2段階流通)の誕生

最近ではようやく小売業者が自ら現地に行って買い付けを行い、自分の眼で選んだ石を自らデザイン・加工し、製品化して販売する動きが一部の小売店によって生まれています。
自分のお金を使って買い付けるので言い値で仕入れることはせず、慎重に良品を安く仕入れようとする。

デザインや加工も無駄な費用の削減を図り、できるだけコストを安く抑える努力を欠かかしません。
モノが売れない時代になり、他の小売業界では当たり前に行われている営業努力が宝石業界でもようやく始まったのです。

2段階流通の流れ

  • 輸入価格
  • 海外から直接仕入れ&自社加工
  • 小売店

市民権を得たリユースジュエリー

もう一つの新しい流れとして、リユースジュエリー市場の拡大が挙げられます。
ジュエリー・宝石の先進国(宝飾品の長い歴史を持つ国)であるヨーロッパ諸国で一般に広く受け入れられているリユースジュエリーの流通がようやく日本でも本格化してきました。

仕事のときに着けるジュエリーを探している女性や本格志向の女性の中で「安く・美しく・良いもの」であれば中古品でも良いという選択眼と判断力をもった人たちが日本でも確実に増えてきているのです。

さまざまな情報に囲まれ自らの経験も豊富になってきたことで、宝石の価値を自らの目で測り、判断できる女性たちにとっては、ジュエリーも中古車や中古マンションと同じような感覚で捉えることができるようです。

特にダイヤモンド・金・プラチナに関しては国際相場においては毎日世界中で取り引きされており、価値が極端に低くなることがほとんどないので、購入後しばらく使用し、飽きてきたらそれを売って、また新しいものを買うという女性も随分増えてきているのです。

リユースジュエリー流通の流れ

  • 宝石買取店
  • 宝石市場
  • 小売店

宝石・宝飾品の賢い購入方法

それでは実際に宝石を購入する際、どのような場所、お店で購入するのがいいのでしょうか。
老舗の百貨店だからと安心してはいけません。むしろ、百貨店などは問屋に依存する傾向があるため、宝石の知識や現状を把握しないまま言い値で仕入れて販売(もしくは委託販売)するケースが多いのが実状です。
例えば一つの判断基準として、宝石・宝飾品を仕入れたのはどこかを販売員に質問し、きちんとした説明ができればその店はある程度信頼できると思われます。
正しいお店選びこそが、良いものを適正価格で購入するために重要なのです。
また最近では、インターネットで宝石を購入する人も随分増えてきました。
宝石・宝飾品(特にカラーストーン)は実際に眼で見てみなければ、その輝きや色などのニュアンスが分かりにくいため、インターネットでの購入はそれなりの経験と度胸が必要です。
一方、こと価格面に関しては最も安く宝石を購入できる可能性がある方法といえます。

そこでインターネットで宝石を購入する場合には、下記のポイントを必ずチェックしてください。

  • 無条件の返品保証があるか
  • 商品説明がしっかりしているか、また誇大な表現が用いられていないか
  • 独自の評価システムなどを導入して、お客様により分かりやすく説明する工夫がなされているか

その他の方法として、最近普及してきている方法であるオークションをご紹介します。

時折テレビなどで「世界最大のピンクダイヤモンドが〇〇億円で落札!」というようなニュースを目にする機会があるでしょう。

そのようなニュースを見ると宝石オークションというものは別世界のことのように思えるかもしれませんが、意外とそうでもありません。

確かに世界的に有名なクリスティーズやサザビーズなどの宝石オークションは最低でも数百万円の品物ばかりですが、国内で開催されているオークションの中には1点当たり数万円の品物を扱っているオークションハウスも存在します。

例えば毎日オークションやエストウェストオークションなど日本企業が運営しているオークションなどです。

これらのオークションでは一般の方が直接オークションに出品していることも多く、良品を適正価格で入手できる可能性があります。

一方で、宝石店などで購入するのに比べるとリスクが高いのも実状です。

そこでオークションで宝石を落札する場合には、下記のポイントを必ずチェックしてください。

  • 落札前に商品を自分の目で見て、気になる点をオークション運営スタッフにしっかりと確認する
  • カタログに掲載されている予想落札価格を鵜呑みにせずに、過去の落札情報や専門家に意見を求めるなど自分なりに調べる
  • 商品に付属する鑑別書について、信頼できる鑑別機関のものか、記載内容にわからない点がないかを入札前に確認する

また、店舗での購入・インターネットでの購入・オークションでの落札、いずれの手段であっても大切なお金を使って購入する以上、購入する側も最低限の知識は持っておくことがとても大切です。

当店のウェブサイトでも宝石をもっと楽しんでいただくためのウェブマガジン 福岡宝石市場Plus などのコンテンツをご用意しております。

宝石ご購入前の参考になれば幸いです。

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